認定までの流れ
出発点は、健康宣言事業への参加です
健康経営優良法人(中小規模法人部門)は、申請書を書けば取れるものではありません。申請の前に、健康宣言事業に参加している必要があります。これは全国どこでも共通で、必須項目です。参加していなければ、 他をすべて満たしていても認定されません。
そして、参加の仕方は加入している保険者によって違います。事業の名称も、申込の方法も、そして参加するだけでよいのか、認定の取得まで必要なのかも変わります。東京都のように、認定の取得まで求められる場合は 8か月ほどかかります。ここを取り違えると1年遅れます。

まず、どこの健康宣言事業に参加するのか
参加先は、都道府県ではなく加入している保険者で決まります。同じ県の会社でも、協会けんぽか健康保険組合かで窓口が違います。
全国健康保険協会(協会けんぽ)
加入している都道府県支部が実施する健康宣言事業に参加します。事業は各都道府県支部が運営しており、名称も手続きも支部ごとに違います。
自社独自の宣言では代替できません
自治体独自の健康宣言事業や、自社独自の健康宣言では要件を満たしません(申請書Q6の選択肢3・4は不適合になります)。
健康保険組合
健康保険組合連合会の各都道府県連合会が運営する健康宣言事業に参加します。加入している健康保険組合を通じて、参加方法を確認してください。
自社独自の宣言では代替できません
健康保険組合に「うちは健康宣言事業をやっていない」と言われても、自社独自宣言に切り替えてはいけません。健保連の都道府県連合会が実施しているため、そちらへの参加が必須です。自社独自宣言のみでは不認定です。
国民健康保険組合(土木建築国保など)
加入している国民健康保険組合が健康宣言事業を実施していれば、それに参加します。
自社独自の宣言で代替できる場合があります
実施していない場合に限り、自治体が実施する健康宣言事業への参加、または自社独自の健康宣言で代替できます。まず加入先に実施の有無を確認してください。
共済組合・その他
加入している共済組合等が健康宣言事業を実施していれば、それに参加します。
自社独自の宣言で代替できる場合があります
実施していない場合に限り、自治体が実施する健康宣言事業への参加、または自社独自の健康宣言で代替できます。まず加入先に実施の有無を確認してください。
どの経路でも、社内への周知が必要です
宣言の手続きが終わっただけでは足りません。社内に周知していないと、 申請書で「社内向けに周知・発信していない、または一部の従業員向けにしか 発信していない」に該当し、不認定になります。次のいずれかで構いません。
- 従業員への個人宛通知や文書回覧で周知する
- 掲示板やイントラネットに掲示する
- 全従業員がいる場面(朝礼・全社会議など)で文書を配る
- 従業員の誰もが目にする場所に掲示する
- 自社サイトに公開していることを従業員に周知する
- 自社のSNSでの発信を従業員に周知する
- 加入保険者のサイトに公開されていることを従業員に周知する
加入先に確認すること
健康宣言事業の中身は保険者ごとに違うため、ここでご案内できるのは 「何を聞けばよいか」までです。聞くことが決まっていれば、電話1本で済みます。
「健康宣言事業の名称と、申込の方法を教えてください」
「健康企業宣言」「健康事業所宣言」など、支部によって呼び名が違います。申込もWeb・FAX・郵送と分かれます。
「健康経営優良法人に申請するには、宣言への参加だけで足りますか。認定の取得まで必要ですか」
東京都のように、宣言のあとの認定(銀の認定)の取得までを要件としている保険者があります。ここを取り違えると、1年分の準備が無駄になります。
「認定まで必要な場合、宣言から認定までどのくらいかかりますか」
宣言から一定期間の取り組みを求められるのが一般的です。東京都の場合は6か月以上で、審査を含めると8か月ほどかかります。
「健診結果データの提供について、当社は対応できていますか」
健康経営優良法人の必須項目でもあり、宣言事業の採点項目でもあります。すでに提供できている場合が多く、確認するだけで済むことがあります。
協会けんぽに加入している場合は、都道府県支部の一覧から、加入先の支部のページをご覧ください。 健康保険組合に加入している場合は、組合を通じて健保連の都道府県連合会の 健康宣言事業をご確認ください。
確認できている例:東京都
東京都は「銀の認定」の取得までが必要です
東京都の保険者の多くは、健康宣言事業への参加を銀の認定の取得として運用しています。 認定事務局の申請手引書にも、銀の認定を要件とする東京都の保険者に加入していて 未取得の場合は不適合になると明記されています。必須項目なので、不認定です。
これは東京都の運用です。他の都道府県が同じとは限りません。 参加するだけでよい支部もあります。必ず加入先にご確認ください。
宣言から認定まで、およそ8か月
宣言してから6か月以上取り組まないと、銀の認定を申請できません。 そのあと審査があります。
健康経営優良法人2027(締切 2026年10月16日(金)17時)に 間に合わせるには、2026年2月16日までに宣言している必要がありました。 いまから宣言する場合、2027の申請には間に合いません (約8か月不足)。翌年の認定を目指すことになります。
翌年を目指す場合、逆算するといま動き出すのがちょうどよい時期です。1年後に慌てないために、いま宣言しておくという考え方になります。
申込先
全国健康保険協会(協会けんぽ)に加入している企業 応募用紙はFAXで提出します。
東京都内の健康保険組合に加入している企業 加入している健康保険組合を通じて手続きします。
銀の認定までの5つの手順
現状を確かめる
健診の受診率、健診結果データの提供状況、特定保健指導の実施状況を確認します。協会けんぽから届く「事業所カルテ」があれば、それが出発点になります。
ご注意
採点はこの3つで大きく決まります。とくに健診受診率と健診結果データの提供率は各20点、あわせて配点の3分の1近くを占めます。取り組むテーマを決めて宣言する
必ず取り組む5分野(100%健診実施・健診結果活用・特定保健指導活用・健康づくり環境整備・禁煙)に加えて、食・運動・心の健康・性差に応じた健康課題・睡眠・歯と口腔・飲酒の7項目から選びます。応募用紙を提出すると「宣言の証」が届きます。
ご注意
この宣言日が起点になります。1日でも早いほうが、そのぶん早く申請できます。宣言の証を掲示して取り組む
事業所内に掲示し、宣言した内容に沿って健康づくりを進めます。
ご注意
採点では「1か月以上続けているか」を見る項目が多くあります。一度きりの実施では点が下がります。また、全従業員に情報発信したことが分かる記録(配信日を含むもの)が必要です。あとから作れません。6か月以上たったら自己採点する
宣言日から6か月以上たつと、実施結果レポートで達成状況を確認できます。80点以上であれば銀の認定を申請できます。
ご注意
必須項目(①〜⑫)だけで82点あります。ここを固めれば80点に届きます。逆に健診受診率とデータ提供率が低いと、選択項目をほぼ全部満たさないと届きません。実施結果レポートと添付資料を提出する
認定スケジュールに沿って審査が行われ、通過すると「銀の認定証」が届きます。
ご注意
添付資料の記載モレや画像モレがあると、実施していても0点になります。提出前に添付資料チェック表で確認してください。
採点は80点以上で認定
必須項目12問で82点、選択項目14問で42点、ほかに自由記載があります。必須項目だけで80点に届きます。まず必須を固めるのが近道です。
配点の大きい2問
- 20点健診の受診率(80%以上で満点。50%未満は1点)
- 20点健診結果データの保険者への提供率(80%以上で満点。50%未満は1点)
この2問だけで40点あります。ここが低いと、選択項目をほぼ全部満たさないと80点に届きません。逆にここが取れていれば、かなり楽になります。
宣言した時点で受けられるもの
信用保証料率の優遇
健康企業宣言にエントリーした事業所は、東京信用保証協会の「健康企業応援・ダイバーシティ推進保証制度」で信用保証料率の優遇を受けられます。利用には審査があります。
事業所カルテの提供
健診結果から自社の健康課題を見える化した資料が届きます。推進計画を立てるときの材料になります。
いきなり銀の認定は重い、という場合
協会けんぽ東京支部には、より手前に健康経営実践企業認定制度があります。60点以上で認定され、振り返りは1年に1回(東京支部から案内が届きます)です。
- 自社でできる取り組みから始められ、事務の負担を抑えた制度です。
- 振り返りは年1回。東京支部から案内が届くので、こちらで日程を管理する必要がありません。
- 宣言すると「事業所カルテ」が届き、自社の健康課題が見えるようになります。
ご注意ください
この認定だけでは、健康経営優良法人の申請要件(健康宣言事業への参加)を満たしません。健康経営優良法人を目指す場合は、銀の認定に進む必要があります。
中小規模法人部門の流れ
ECLORIAが主にご支援しているのはこちらです。 ステップ1が終わっていないと、そのあとをどれだけ進めても申請できません。
健康宣言事業に参加する
加入している保険者(協会けんぽ・健康保険組合など)が実施する健康宣言事業に参加します。経営者が従業員の健康を経営課題として扱う意思を、外に示す手続きです。全国どこでも必須で、参加していなければ他をすべて満たしていても認定されません。
ご注意
参加の仕方は加入している保険者によって違います。呼び名も違います(健康企業宣言・健康事業所宣言など)。参加するだけでよい保険者と、宣言後に一定期間の取り組みと報告を経て認定を取得するまで求める保険者があり、後者は数か月かかります。どちらなのかを最初に確認してください。宣言したあと、社内への周知も必要です。推進の体制をつくる
健康づくり担当者を決めます。専任である必要はなく、総務や人事の方の兼任で構いません。特別な資格も不要です。
ご注意
担当者を決めたことが分かる資料(社内通知・組織図・議事録など)を残してください。認定後に確認を求められることがあります。推進計画を立てる
自社の健康課題をふまえ、①課題、②課題に対する計画と数値目標、③実施主体と責任担当者、④目標の期限と達成スケジュール、の4点が示せる計画を作ります。
ご注意
文面は必ず自社で書いてください。他法人と著しく類似した記載や代理記載が確認されると認定されません。支援事業者が配る記載例の流用も対象です。取り組みを実施する
健康診断の受診率向上、受診勧奨、保健指導、働き方の見直し、メンタルヘルス対策、受動喫煙対策などを進めます。必須項目と選択項目があり、ブライト500を目指す場合はより多くを満たす必要があります。
ご注意
実施したことを説明できる資料を、そのつど残してください。とくにイベントの写真は、あとから用意できません。申請する
申請期間に入ったら認定事務局のサイトでIDを取得し、申請書をダウンロードして記入、アップロードします。締切日までは何度でも出し直せます。
ご注意
初めての場合はIDの発行が必要で、これは申請期間中しかできません。誓約日も申請期間中の日付である必要があります。従業員代表の氏名も要ります。申請料を支払う
11月上旬に請求書が届きます。期限までに振り込みます。
ご注意
入金が確認できない場合、審査そのものが行われません。申請を出したあとの年末に来るため、見落とされます。審査・認定、そして継続
審査を経て、日本健康会議より認定されます。認定期間は翌年度末までです。
ご注意
認定は毎年申請し直す必要があります。また、資料は申請期間の最終日から2年間の保管が必要で、提出を求められたら1週間以内に出さなければなりません。
大規模法人部門の流れ
こちらは中小規模法人部門とはまったく別の手続きです。 申請書ではなく「健康経営度調査」に回答します。 要件を満たすかどうかではなく、回答内容の評価で決まります。
健康経営度調査に回答する
経済産業省が実施する「従業員の健康に関する取り組みについての調査」(健康経営度調査)に回答します。中小規模法人部門とは別の、独立した調査票です。
ご注意
中小規模法人部門とは締切が違います。両部門に申請することはできません。認定基準への適合を判定される
調査の回答をもとに、大規模法人部門の要件に適合しているかが判定されます。適合していれば申請書と誓約書が送られてきます。
保険者との連名で申請する
送られてきた申請書類を、認定事務局に提出します。
認定委員会の審査を受ける
健康経営優良法人認定委員会で、提出された内容が審査されます。
日本健康会議による認定
審査を通過すると認定されます。上位500法人はホワイト500として認定されます。
ご注意
大規模法人部門は、要件を満たすかどうかではなく、回答内容の評価による順位づけで上位認定が決まります。
どこから始めるかを一緒に決めます
健康宣言がまだなのか、宣言済みで取り組みの途中なのか、 銀の認定まで済んでいるのかで、次にやることが変わります。 ECLORIAでは健康経営エキスパートアドバイザーが状況をうかがったうえで、 進め方をご提案します。
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